もうそれ以上の無理はするなと危険信号が体の動きを極端に制限し、果ては防衛本能が強制的に五十鈴を暗闇の中に落とそうとしている。
瞼が重い。
どこの部位を動かせているのかも分からない。
頭から下がどこかに行ったみたいだ、痛みが如実に伝わらないのは良いことと思えど、それは限界を超えた先にあるもの。
即ち、崩壊。
止まり所を誤った五十鈴は、自滅に等しい決壊を感じた。
「っ、あ……!」
だけど、倒れるな。
渉が、渉が……!
私が守らなきゃ、誰が他に渉を守ると言うんだ――
「く、ああぁっ!」
自棄にも近い執念が形を取り保つ。一心一途たるその想いで五十鈴は意識を取り戻したのと同じとき。


