「膜ぶち抜いて、痙攣すんまで犯し殺してやっから、まだ生かしといてやるよ」
内側にある首に刃がめり込もうとし。
「ただ凶器持ってんのはこええよなぁ、ほら俺のもんこれでじゃきんってされちゃあ、泣くに泣けねえって」
ぐぐっと力を加えられた刃が藤馬の皮膚を突破する前。
「だから、切らせねえ。“切ろうとすんなら、ぶっ壊すからな”」
冷水を含むような鳥肌立つ声を聞いた瞬間に――鋏が、砕けた。
「なっ……!」
ガラスを割ったかのような砕け方は、細かな破片となり原型を崩壊させる。
刃先から指環まで、一部の例外なしに壊れた鋏と共に五十鈴の心までも砕けた気がした。
力が入らず、地に落ちる破片と共に膝をつく。


