中指斬残、捌断ち儀



「呪いを解き、もう二度と渉に近づくな……!」


「おいおい、要求増えてん――」


「黙れっ、死にたいのか!」


そうして死にたくなければ要求を呑めにも繋がる。自身の命と引き換えならば、どれだけ増えようが妥当な対価であろう。


ただし、その取り引きを持ちかける相手がいけない。


「似合わねえよ、お人好し死神。らしくねえ、殺せねえくせして大口叩くなよ。犯すぞ?」


片や、お人好し。
片や、冷徹人。


取り引きが成立するも何も、最初から“無駄手間”にしかなっていない。


「つーか、死神の鋏ってのは“魂伐採のためのもん”だろ?首なんか断ち切れたっけ?」


いいや、できない。

鋏は肉体を傷つけずに、魂だけを切ってみせる。魂を体の中に留まらせる部位――内にへばりつく“魂の尾”(管)を切ることで、魂は次代転生のために解放(飛び立つ)わけだが。