中指斬残、捌断ち儀



「シシッ、やっぱ俺の奥さまだわ」


そうこなくっちゃな、と背後に立つ五十鈴を藤馬は歓迎でもするかのようだった。


もともとサイドには刃(ギロチン)。下手に動けないので、藤馬が動かすのは口のみとなる。


「まだぶるってんのかと思えば、どうやったんだ?俺の“想定呪術”って、んな甘くねえんだけどなぁ」


「くっ……」


白々しいと五十鈴が歯噛みをする。


想定呪術を作った当人が、その看破方法(穴)を知らないわけがない。


からかわれている――


「渉の呪いを解け。でなければ、断つ……!」


こいつのペースに乗せられてはいけないと五十鈴が鋏の指環を掴む――というよりは挟むか。握らずとも腫れた指の隙間に指環を食い込ませる。見るからに痛いだろうが、五十鈴はその姿勢を保ち続けていた。


“取り引きできる”その状態を。