見立てた筋書きと違うことに怒っているとしても、それこそ身勝手。他人は自分の思い通りにはならないが、“俺は例外”なんだ。
思い通りに――他人の不幸を舐めずる行為こそ愉悦。人間などは簡単に不幸になれるんだ、殴った程度でもかなりそそる顔になってくれる。
痛めつけ苦しめ、心身共に生きていること自体が嫌になるほどの肴なんか、調理するのに手間はかからない。
藤馬が見てきたものは、“既に出来上がったもの”だ。見ているもの全ては、不幸色になっている。
この少年とて、そう。
まだまだ呪物は抱えているし、現在進行形の痛めつけで十分に苦しんでいる。
合格点をあげていい、だからこちらは満足して、そろそろ飽きてきてもいいはずなのに。


