渉の首を持ち上げていた右腕が痛む。その重みで痛めた腕は、すぐに何とも思わなくなるわけだが。 まだ、消えない。 消えてくれなかった。 痛み――いや、“重み”が。 重くなったなって何気なしに思ったのに、その“事実”が他の事実を引っ張ってくる。 「そうか……」