さざめきさんからの箱菓子を茶請けにしようとしたのに、そもそもお茶すらも出せていない。
逆に寝かせてくれたさざめきさんが水を持ってきてくれたりと至れり尽くせりなのは僕となった。
なんだか悪い。
「すみま……」
「おやすみ100%。――内訳、寝顔みたい90%。触りはしないから10%」
「……」
安心して眠れなくなった。
いや、さざめきさんのことだから謝る僕を遮りたかったに違いない。そう思おう。
「伯母さん、大丈夫でしょうか」
カーテンがない窓を何気なしにみれば、群雲がかかった月を見る。仰向け状態だから、ずっと遠くにあるように思えた。
「平気だろう。いくら安全にここまで来れたとしても、放置するわけにはいかない。もう迎えに来て、行ったあたりじゃないか。そんなに気になるなら、僕が見てくるが」


