中指斬残、捌断ち儀



「平気です、そもそも僕、傷つかないし」


「傷つかない……?」


「五十鈴さんか藤馬さんから聞いてませんか。僕、呪われているんですよ」


「……」


そういえば聞いたようなと、感慨にふけるさざめきさんだった。


「おかしな話ですけど、呪われている限り、呪いが守ってくれるというか……、仮にも今、階段(ここ)から落ちても危険はありません」


だから、夜遅くまで出歩っても平気に繋がるわけだが、さざめきさんは納得してないようだ。


「傷つかない――体がいくら無傷でも、“怖い目に合ったら怖いだろう”。そんな呪いでは危機感も薄くなるのも無理ないが、“怖いもの知らずはよくない、進んで身投げする度胸なんか自殺する度胸に匹敵する”と考えた方がいいよ」