中指斬残、捌断ち儀



何とか立っていた積み木の城が壊れたように、この時、誰もが『別れ』の文字を頭に浮かべていて。



僕以外のみんなは、『不幸を感じていた』んだ。


母親は一番の被害者であると。


父親は話を聞かない奴らを相手することになって。


祖父母はこんな男が娘の旦那になってと。


浮き彫りになった不幸に嫌気をさしていた。