中指斬残、捌断ち儀



さざめきさんの返答には間があったが。


「僕も常々、弱いな……」


苦笑しそうな声、自虐的なことを呟かれた。


何のことだと思う前に、さざめきさんの親指がグッジョブの形になる。


「おませなわたるんに付き合おう」


「だから、変な意味ではなくて、ただお茶を……」


何を言っても話が通じない気がしてきたので諦めた。こっちですよとさざめきさんを先導するも、足の長さですぐに隣同士を歩くことになった。


片桐さざめき。
印象からして変なとつく人だけど、こうして律儀なことを子供の僕相手にまでしてくれる分、いい大人なんだろう。


「お医者さんなんですよね、さざめきさん。どこかの病院に勤めていたりするんですか」