「さざめきさんも大変ですね……。藤馬さんに振り回されているようで」
招く前に同情が先に出てしまった。
魔法使いの主治医だとか藤馬さんは言っていたが、だからといって駒使いされるさざめきさんが不憫でならない。
立てますか、とさざめきさんに聞く前に、彼はアタッシュケースを開けた。
「今日は渉くんに会いに来た」
「僕に?」
「つまらぬものですが」
そうしてアタッシュケースから出てきたのは熨斗つきの箱。
「お礼100%。――昨日はありがとう70%。助かりました30%」
「……」
律儀なさざめきさんなのに、アタッシュケースから熨斗つき箱(見た目からして箱菓子)を取り出されたせいで反応が遅れた。


