中指斬残、捌断ち儀



「……っ」


頭が痛くなる。
電話機を置く台に両手をついて、落ち着かない心を自制した。


怖がっている。
怖がっている?


何をだ。
仮にも伯母さんが春夏秋冬家に来る――荒唐無稽な話が現実に起きても、加害者(僕)が怖がってどうする。


「そう、だ……」


伯母さんが来たら謝ろう。謝ってまた、水をかけてもらえばいい。


伯母さんの気が済むまで――


じくじくと膿んだ傷口に穴が開いたような感覚、ドロドロしたものを胸で感じる。


このままずっと動けないかと思ったが――断末魔に近い、けれどもどこか聞いていてすっきりするような声が居間から聞こえたので動けるようになりました。