中指斬残、捌断ち儀



「……」


そうだ、“結局は何も変わらないじゃないか”。


変わらない。
単に伯母さんのいる場所が変わるだけで、何も。


「……」


宿舎、体幸会の施設だけど、どこにあるんだろう。近くの村に建物があって、伯母さんはそこに毎日のように通っていたけど。


「……」


“距離が、近くなる”。


いやいや、まて。まだ決まったわけじゃない、伯母さんが近くまで戻ってくるかは分からないし、そうだ、だからなんだ。伯母さんはもう春夏秋冬家(ここ)には戻れない。


「……」


なのに、ざわめく。

虫の知らせというか、悪いことが起こる前触れを感じたように落ち着かない。


あり得ない、大丈夫だから。

そう言い聞かせても、頭では伯母さんが水をかけてくる絵が出来上がっている。