『そのね、喜美子さん、明日には退院するから』
「――」
留守録の声に、えっと返しそうになった。
『退院したあとは私たち機関の宿舎――というか特別室で預かるから、そっちには戻らないけど、一応報告しとこうと思ってね。ああ、退院と言っても“気がふれたままには違いないから”、今まで通りに面会謝絶で会いたいとか思わないでね。詳しいことは――』
メッセージが収まる時間を過ぎたのか中途半端なところで持田さんの声が途切れた。
ツー、ツーとなっていた留守録が再度再生するかの有無を聞いてきたが――動けない。
頭が一気にこんがらがる。
退院、伯母さんが?
それは大丈夫になったと……いや、でも、面会謝絶で家には帰ってこない。私たちの、多分は『体幸会』の宿舎に預けられるから――


