中指斬残、捌断ち儀



「さざめきさんは、そんな……」


優しい人をカス呼ばわりする藤馬さんに、少しムッとしてしまう。


中途半端、役立たず。まだ会って間もない僕が思うのもなんだけど、優しいあの人――五十鈴さんと似た口調ができるさざめきさんは、きっと色んな“みんなのため”をしていると思った。


「はあ?なに反論?シシッ、カス同士で情でも芽生えたかぁ。あいつもてめえも、生きる価値ねえゴミだもんなぁ。他人に認められなきゃ息もしちゃいけねえような、クズ同士で慰め合えばー?」


「……、藤馬さん」


「あ?」


「さざめきさんがこれをあなたにと」


取り出したるは水虫キラー。


藤馬さんは何の疑いもなく、「こーして使えるときに使わねえとなぁ」と水虫キラーを手にとった。


「口は災いのもと、ですよ」