うっかりしていた。
小学生の頃から変わらない容貌のみならず、歳を忘れるほどに生きてきた五十鈴さんが“あれなんだ”。
反則技を使う時点で“普通の人間”の視点で見てはいけない。
「若いまま長生きできるも、かなり凄いことだと思いますがね……」
「それだけじゃ、役に立たねえ、認められねえ。ただ中途半端に“使えるから”よぅ。駒使いしてやんのが、あいつのためってもんなんだよ」
「使えるって、医者としてですか?」
「ああ、俺の主治医」
「馬鹿は風邪引かないは迷信でしたね……」
「あ゛?」
「いえ、主治医って、藤馬さん、どこか悪いんですか」
あ、そういえば水虫と思い出すが、藤馬さんが口を開いたので言わなかった。


