中指斬残、捌断ち儀



やっぱりいけないと劇薬を返そうとすれば、ぽんと頭に手を置かれた。


帽子が沈み、前髪が目にかかる。


「君は、今あったことをこれで忘れました。だから何食わぬ顔で、はじめてのおつかいした子供のように僕の頼みごとを誇らしい気持ちで達成してください。大丈夫、君は何も知らない。忘れている。だからのたうち回る藤馬に『ワー、ドウシタンデスカー』とぐらい言えばいい。


全てはさざめきドクターのうっかりミス。君はなんら悪くない。悪くないから、時にはいたずらをしてみよう。

君のせいにはならない出来心を、誰かのせいにできるちょっとしたいたずらを。

“時には誰かのせいにしてみよう”な」