「なっ、ちが……!そんなつもりじゃない!ただ僕は渉のせいにしたくなくて――」
「ほら見なさいよっ、渉じゃなかったら私のせいにしたいんでしょ!」
「っ、いい加減にしろよ、明子!あること全部、渉の呪いだなんて、あんな小さな子に自分たちのツケを、理不尽を押し付けて何が面白いってんだ!」
「怒鳴らないでよ!うるさい、うるさいうるさい!もう、いやっ、うんざり!そんなに私を悪者にして楽しいの!流産して、一番傷ついている“被害者”は私なのに!」
「被害者気取って、渉のせいにするな!」
「渉のせいとは言ってないじゃない!あなたがさも、私の責任みたく言うからでしょう!」
「深読みし過ぎだ!だから僕はそんなつもりじゃないと言っているだろうに……!つくづく、君は話を聞かないな!」


