中指斬残、捌断ち儀



僕が抱きつかないと分かれば、無理強いはしないらしく、さざめきさんが腕を下げる。


「残念100%。――内訳、しょぼん60%。がっかり30%。しくしく10%」


微塵たりともしょげてない顔で言わないでほしいものだ。


「えっと……、藤馬さんに呼ばれた――春夏秋冬の家に行きたいなら案内しますが?」


この人のペースに乗ったら、立ち話が長くなることを考慮して申し出た。


さざめきさんが、ならぜひと頷くわけだが。


「ん?君はこれから家に帰るのか」


こんな時間で制服姿ならば、その推察は容易につく。「はい」と頷けば、さざめきさんが手刀を顔の前に立てた。


「お願い100%」


「……」


「内訳、藤馬に会いたくない90%。めんどくさい10%」