中指斬残、捌断ち儀



「ああ、“着地”に失敗した」


「……」


ジャンプしたのかな?


深くは聞いちゃいけないことだけど、言いながら男性は辺りを見回した。


おかしい100%と言いそうな面持ちだが、結局言わずに首を捻っている。右耳のチェーンが肩についていた。


「何なんだ、いったい……。失敗は失敗だが、僕が?いや、あいつはここに、この近くで間違いはないのだけど……何かされた?……そうだ、小悪党がやりそうな……仕返し決定」


考えが丸聞こえな独り言であることを察した。


そもそも、こんな辺境の地に人がいること自体が珍しい。通り道ならばともかくも、山間を抜けるには徒歩では時間がかかるので難儀。通行人さえいないこの場所に歩いてくる人がいたら――