これで意識がなければ仰向け状態、気道確保。呼吸しているか鼓動の有無を確認して、近場にAEDがあれば……って、マニュアルすぎてないものを算段にいれてしまう。
もう一度声をかけて反応ないときは救急車が一番かと考えていれば、「むぅ……」とうめき声みたいなのを聞いた。
もぞりと動いた体。節々を痛めたかのようにじれったい動きで手のひらついて上体を上げる男性。
今更に気づいたが、地面に眼鏡があった。色つきだからサングラスかもしれないが、レンズがやけに厚い。転倒したさいに破損したらしく右側のレンズにはヒビが入っていた。
「っ、っっ……」
「だ、大丈夫ですか?」
地面に手をついたまま、中途半端に起き上がる男性を気遣う。


