中指斬残、捌断ち儀



五十鈴さんは何も一人でまくし立てる怒り方はしないため、僕の言い分を踏まえた結果が携帯電話だった。


毎日五十鈴さんが春夏秋冬家に行くわけでもないが、もしもの時よう――外出先でも連絡入れられるようにの打開策。


持田さんに言えば、「今は小学生でも持っているしねぇ」と時代背景の理に叶っていると了承してくれた。


新規加入のため購入費は微々たるものだったし、月々の料金も持田さんが出してくれていたけど、多分は養育費から出すのだと思う。“必要経費”として。


通話もあまりしないし、ネットはパソコンが主だったため、使用料は基本料金程度しかかからなかっただろう。


携帯電話を持つことに何の滞りもなかったが、いくら緊急時には連絡できるとはいえ、子供が夜中うろちょろするのは五十鈴さんの胃をキリキリ痛めそうな気がしたので、夜まで外出する日と言うのは結局のところ自重したまま。