中指斬残、捌断ち儀



だから、気づいた。


ありし日を思い出す。


春夏秋冬家の階段から落ちて、無傷な自分を笑ったあの日を――


本当に傷つかないかの“興味本意”でした裏、死んでもどうでも良いとした心意。


だったら、今。
怪異に“興味本意”で会いたがった僕は、いざその怪異と出会ったとき。


「二の次、か……」


死さえも“ついで”。


目的の裏に潜ませて、事故のように死にたがる。


『できたら生きたい』ではなく、『できたら死にたい』な僕はこうして怪異と会うことに別の意味で期待していたのかめしれない。


“ついでに、殺してください”、と――


僕の罪は大きすぎて、死でしか償えなさそうだから。