中指斬残、捌断ち儀



目的があっての散策だが、目的はあくまでも怪異(都市伝説)であって、真の目的地が一定の場所に留まるわけもなかった。


目安として行く地、いないならば辺りをさ迷い、あてもなく時間を忘れて僕は“目的地を探していた”。


怪異に会える場所を。人から派生した呪物(憎悪)ではなく、嘘か本当かも分からない異質を見たがった。


見たところで何があるというのかは、僕が初めて出会った都市伝説『引きずり女』で実証された。


河川敷で何かを、もしかしたら人だったものかもしれないモノを引きずる女に出会ったとき――僕は何もしなかった。


一定の距離で止まり、見続ける。引きずる女がけたけた笑いながら近づいても逃げず、その場に留まった。