「……」
絶句。
ここは僕の家だよなと愚問が湧くほど逃避していたが、均等に寸分の狂いなく“まったく同じに回る風車”で、藤馬さんのせいかと推察した。
全てのあり得ないことはあの人のせいにしても過言じゃないほど、藤馬さんは歩く反則だ。
こちらの都合など知らずに好き勝手、怒る気もなくなるほど、『藤馬さんなら仕方がない』と模様替えした春夏秋冬家にも諦めがついた。
ただどうしてこんなことを?の一文ぐらいは許せるだろうと、僕は家に入る。
多分は居間あたりでぐうたれているはずだと確信さえもあった。藤馬さんはそういう人だ、自分がやった行為で相手はどんな反応(迷惑面)をするか今か今かと待ち構えているような人。


