「お前のおかげで、なんだかすっきりした気がする。その……『小話』とやらも聞かせてもらって。辛かっただろう……」


「僕のことじゃないよ100%」


「……」


「内訳、僕は人間ではない60%。そもそも親という存在がいるかも知らない30%。さも僕のことのように聞かせてみた10%」


「10%の悪意だなっ」


「五十鈴さんも元気がないようだったから、ツッコミで元気を取り戻してもらおうかと思った。大成功」


「元気になっても脱力してくるわ、阿呆んだら!帰る、渉に夕食でも作ってやらなくてはならないからな!」


「だからお節介すぎは……止めても無駄か。けど、ふむ、五十鈴さんにそこまでさせる『渉』ね」