中指斬残、捌断ち儀



考えるべきことは山ほどあるが、まず真っ先にやるべきことは五十鈴さんへの連絡ではないか。


「……っ」


何をノロノロしているんだと階段をかけた。


足元が暗いが、日頃慣れた段差など二段も三段飛びもできる。


「っ、はっ……」


息を切らして上りきった階段、このまま春夏秋冬の家に入ろうとしたが。


「え……」


春夏秋冬家の門扉へと続く短い階段に、膝を抱えてうずくまる人がいた。


誰だ、と暗がりで分からないことから警戒したが、すぐに。

「いす……っ」


「渉、渉か!」


その人の名を呼ぶ前に、近づかれた。


高いかかとの履き物でもお構いなしに、階段を上った僕よりも早い駆け足で飛び付いてきたその人は開口一番に「無事か、大丈夫なのかっ」と体に異常はないかペタペタと触ってきた。