中指斬残、捌断ち儀



「……」


だとすれば、僕が分からないだけで精神病棟というのは案外近くにあるのかもしれない。


でも近くにあったからって何になる?伯母さんが僕を歓迎するとは思えないし、そもそも、そういう病棟って面会制度はあるのか?


「……」


ああ、あと、春夏秋冬の家に残るとして、あ、いや、まだ時間を持とう。でも決めたとしたら誰に言えばいいんだ?


「……」


そうだ、名刺貰ったじゃないか。おじさんは『何かあったら』と言っていたけど、僕の決定に関して一報を入れてもいいだろう。


「……、何か」


『あったら、いつでも連絡しろ』


「五十鈴さん……」


ごちゃごちゃ考えていた頭が五十鈴さんの顔を思い浮かべただけで消え失せた。