中指斬残、捌断ち儀



生き方。
人生の歩み方ともなるその、生きていくにおいての『波風立てない振る舞い方』を僕は会得した。


もっとも、『いい子』であって『出来すぎた子』となった僕など、『可愛くない子』――つまりは、『愛しても面白くない子』と思われつつあった時点で、僕の会得したものなど間違いの独りよがりでしかなかった。


なのに、僕にとってはそれが全て。


僕が泣く=両親が泣くの式を見てしまった以上、僕は大好きな両親に泣いてなんかほしくなかった。


耐えているんだね、と両親は泣かない僕をそう見てまた泣くときもあったけど、段々と『一度も涙を見せないこと』を訝り、子供らしくない子供となった。


それでも両親は僕を手離さないでいたけど――ことある度の不幸が立て続けにおきてからは、抱きしめてくれる回数が減った。