中指斬残、捌断ち儀



病院で伯母さんはどこの精神病棟に移されるのかと思った。檻つきの病院だなんて見たことないから、かなり遠くに行ってしまうのではないかと思う。


手続き関係はあのおじさんにあるだろう。子供の出る幕じゃないのならば、口出ししないのに限る。


「……」


喉が乾いた。お腹も減った。けれども、何も口にする気が起きない。


春夏秋冬の家までの階段が長いと思えたのはかなり久しぶりだった。弱っている身では億劫でならない。


「……」


寝たい。もういっそここで寝てしまうか。けれども寒い、そうだ、着替えは病院が預かって――


「……」


そういえば、病院までの道筋がうろ覚えだ。風邪や怪我をしないから病院とは無縁の人生、あそこら辺に大きい病院があるなぁという認識しかない。