中指斬残、捌断ち儀



勿体ぶるように、先に僕が得ることを話すおじさんの顔はずっと笑顔だった。


「そうして、生活費云々も私が出そう――とは言っても、これは君に与えられる養育費から出すことになるけどね」


お金の話が出て、代価としては相応しいと思った。


「喜美子さんの財産は後見人たる僕が“管理する”ことになるだろうけど、渉くんまで面倒見るとなると自然と君に与えられる養育費も私が“管理する”ことになるだろう。

それに関して、君は一切“口出ししないでくれればいい”。私が君に温かい手料理を食べさせたり、一緒に寝たりすることをしていない、名前だけの保護者というのも決して口外しないというなら、なに、悪いようにはしないよ」


またジョークを交えたつもりでも笑えなかった。


“管理する”、その単語の心意を僕でも理解できるほど――もしかしたら、“分かるように強調しておじさんは口にした”のかもしれないほど、まざまざと教えられた気がした。