「あー、やっちまったねぇ。何かあるとは思ったが、こりゃねえわ」
気だるげな声が廊下からして、聞き覚えがあるからこそ僕はトイレのドアを開けた。
思った通りにいたのは藤馬さん。僕が出てきたことに軽く驚いたようだった。
「うわっ、きたねっ。なになになに、その有り様は」
トイレからいきなり出てきたことではなく、藤馬さんは僕の衣服についた吐瀉物にあり得ねえと驚いたらしかった。
そんな藤馬さんらしい“いつものこと”に、膝から力が抜けた。
安堵したらしいが、倒れている伯母さんを見て、すぐに心臓が跳ね上がる。
「ああ、やっちゃったねぇ、わたるん。殺しちゃえばーとは言ったけど、殺すよりも酷いことしちゃってまー。後ろのソレも“意気揚々としてる”ぜぇ?」


