被害者に接した人の笑顔。
無理して明るく振る舞うように、わざと笑ってみせたあの――口が綻び、目頭が歪んだ顔が、複雑な面持ちで父親らしくいようとしていた。
ああ、多分。
僕が被害者なら、同時に、父親は己を加害者と見ていたのか。
だから離れず、だから笑い、だから気を使う。
過保護なまでになった父親は、僕の惨めさに同情する一方で、罪を消化させていく刑務所の囚人のように、僕を愛することを義務とし、務めていたのかもしれない。
……、さすがにひねくれた考えか、これは。
単に『父親だから』と言えないあたり、どうやら成長した僕は思いの外、ありもしない裏を突き詰めたがる。


