僕の前にあった丸いクォーツを伯母さんは手に取ろうとしたが、ぬうぅっと僕の鼻先まで顔をにじり寄せた。
久々に見た伯母さんの顔。目と鼻と口という顔のパーツが揃っているのに、ここまで近いとそれらの形が人間らしいとは“しっくりこなくなる”。
本来馴染みあるものに違和感を覚えてしまう。本当に、これが伯母さんなのか。
たった数分間で十年以上も老け込んでしまったような、美容には気を使っていたであろうとはとてもじゃないが思えない。
「あひゃ、しつ、けっひゃひ、みずをかけっ」
伯母さんの手が僕の腕を掴む。もう慣れたはずの水の匂いでさえ、一度伯母さんの体内に入ってから吐き出されたものはまったく別の臭いを出していた。


