平均感覚がない足元が無造作に動き、伯母さんの手が壁にぶつかる位置にまで行ってしまう。
がつんがつん、と容赦ない振り手は壁を殴打しても止まらない。やがては茶箪笥に激突し、その上にあった伯母さんの天然石が畳に散らばった。
ころころと丸くカッティングされた天然石は僕の方まで転がってきたけど、原石のまま角がある石は伯母さんの足元に鎮座する。
「やめて、わら、なっ、ひゃひゃっ、うるさ――、あんた、んか、たひゃじ、あたしえらばれ、ひゃひゃひひひっ」
座り込んだ伯母さんが天然石を口に含んだ。
これにはぎょっとして、僕はすぐにその手を掴んだが、案の定、伯母さんに振り払われた。
こんぺいとうでもつまむかのように、伯母さんがどんどん角ある天然石を呑み込むないし、“歯を立てた”。


