中指斬残、捌断ち儀



アレが、呪い?

百々の罪であり、中指の犠牲者なのか。


僕を守っても生かしてもくれたものが、今こうして。


「あぎいい゛っ、ひゃひゃっ、くるなっ、はいるなっ、あ゛っ」


本来の形を得た。

呪いとして、誰かを壊す存在として――“僕のために伯母さんが壊れてしまった”。


「おばさ……」


僕が近づこうとすれば、伯母さんが大仰に下がる。もはや何を言っているか聞き取れない言葉を発しながら、伯母さんはバケツに顔を突っ込んだ。


「あい゛っ、ぶひゃっ、ききっ、じゃね、じゃねんんん、きよめ、ひゃひゃっ」


バケツの水を犬飲み――いや、犬以上に汚い飲み方で飲んで、ついにはバケツを持って口に流し込んでいた。


水、とは生易しい。不純物しか入っていない、泥水よりも有害な液体を大口開けて飲み下す伯母さん。傾き加減を知らず、浴びるように飲むの体現をしていた。