「ふざけるなよ、馬鹿野郎がっ!渉は一人しかいないのに……!もう一人産まれてくるからって、なんで渉を手離す言い訳になるんだ!」
明子のお腹には性別も分からない小さな命があっても、その子はその子で渉ではないと叫ぶ。
襟元を掴み、気絶しそうになる義父の頭を揺らしながら、自身の言葉を頭に叩き込んでやった。
明子の母親が「あなたっ」と驚くも、こちらは明子にくってかかれて、言い合いを始めていた。
「呪いがなんだってんだ!そんなものに怯えて、我が子を手離す親がどこにいる!子が苦しむならば、親だって苦しんでやるさっ。子がしたこと、原因となったことなら、親が責任取ってやる!
あんたらの下らない都合で渉を振り回させてなるものか!渉は一生、僕たちが育てるっ!」


