中指斬残、捌断ち儀



「じゃあ、藤馬さんは?」


かくいう人はどうなんだと聞けば、当人はしれっとした感じで。


「俺が老いたら、奥さま悲しむじゃん」


五十鈴さんに鳥肌を立たせていた。


「なっ、あ、阿呆んだら!誰が悲しむかっ」


「はあ?悲しまないなんて、ショタ好きのくせにジジイの体とやりてえ願望あんのかよ。マニアックだな、奥さま」


「いちいちお前はっ、どうしてそんな不純なことに繋げる!子供の前だぞ!」


「おしめめしべ分かんねえ歳でもねえだろうが」


なあ、わたるん?と振られたけど、僕は素知らぬ顔をしてはぐらかした。


「ともかくも、お前が老いたところで私に不都合はない……!」


「奥さまがないとしても、俺にはあるわ。バックでヒーヒーさせんには、やっぱ老いぼれてちゃ言わせられねえだろうしー」