『誰かを不幸にするお前なんかが、産まれてきたのが間違いだった!』
呪い子である僕に対しては、“まっとうなセリフ”だと思った。
病原菌と変わらない。誰だって、人を病めるだけの菌を快く現実社会に迎え入れるわけもないだろう。
渉は病原菌じゃない、渉は人間だ。とか言われても、僕としては『だから、どうしたと?』と言いたくなります。
人を不幸にはしないとしても、僕のせいで実際、もといた家(百々)は家庭崩壊したし、シュウくんだって余計な怪我をした。
人は人に迷惑をかけながら生きているとしても、生きていること自体が“どうでも良くなりつつある僕”が、誰かを傷つけて生きるだなんて――ああ、産まれた時から“僕は間違っていた”んです。


