中指斬残、捌断ち儀



「受容してんじゃねえよ」


パンッ、と顔前で手を叩かれた。


ひっ、と悲鳴を呑み込んだ声を出して、我が身に起こったことを思い返す。


今、何を視た?


あの時の夢の記憶かと思ったが、“絞首台に人はいなかった”はずだ。


続きの再生。
目が覚めたまま見る夢は、ひどく鮮烈で恐ろしいぐらいに我を持っていかれそうになる。


「ぼく……」


「中指(呪物)受け入れたお前が、直に“被害者の記憶”(憎悪)見んのは仕方がねえにせよさぁ。あんま面と向き合ってっと、二十歳なる前に精神が死ぬぞ?

18禁のグロ映像なんか、まだてめえには早すぎんだよ。見たら、消せ。よそ見しちまえば、もう見えなくなっから」