中指斬残、捌断ち儀



「二桁だの、二回待ちわびだのについちゃあ、その儀式が二十年周期で行われたからだ。単にそれは、“神様の効果”がなくなったと思えたのがそんな時だったのか、もしくは捌断(はった)ちという言葉にかけて、二十歳(はたち)――二十年にしたかは百々の生き字引にでも聞かなきゃ分からねえが。

中指の儀式を繰り返すごとに、きちんとした“形式”が取られてからは、二十歳の奴を殺すようになった。

なんで二十歳かは、それこそまた捌断ちにかけたか、子供から大人へとなったその時こそが神様の役に相応しいと思ったか。

おっと、『~か』が多いとか言うなよ?俺が興味あんのはその“呪術めいた儀式”だけなんだからよぅ。

昔の奴らの馬鹿(無茶)な考えなんぞ細かく知るつもりなんかないねー。俺が“ばか笑い”できんのは、そいつらがやった“イカれ行動”だけだ」