「はあ?んな面倒なことしねえよ。本来、言葉一つだけでも効果あんだよ、俺のは。言霊みてえなもん?ああ、いんや、それよか、たちわりぃな。俺の言葉は、何かを傷つけるためにしかねえから」
じゃあ、今までの説明なんだったんだと……ここに限ったことではなく、藤馬さんの話は要領を得ないことが多かった。
それでも藤馬さんなりに筋道立てて話すのだろうけど、本当に分かりづらい。
そこにイライラすることさえも疲れるので、僕は生返事で返した。
「はあ、では、このヒトガタはもっと違う呪いに使うんですか」
「そんなもんだな。誰かを呼び出したり、何かの代わりにさせたり、とか、作っておいて損はねえんだよ」
「呼び出すとか、代わりにするとかって呪いですか……」
「呼び出すのは、まあ、限定されてくんな。俺に呪いかけられたって分かるような奴。そいつが、『やめろっ』とか俺の前に現れたりすりゃ、ほら、これで呼び出したってことになんじゃん」


