粗末なヒトガタに切り抜かれた千代紙たちに、僅ながら罪悪感が芽生えてきそうになった。
当の人は、気にせずに大福をびろんびろんして行儀悪いことするほどに、どうでもいいらしい。
「……。藤馬さんって、呪術師なんですよね」
13枚目のヒトガタを切り終えて、聞いてみた。
今更ながらに、この人の“本業”というものを思い出し、もしやこれらを使って誰かを呪い殺すのかと、殺人への加担を危惧した僕の手が止まる。
「は?呪術師?なに言っちゃってんの?俺がそんな、生易しいものなわけないじゃん」
湯飲みが空になったらしく、藤馬さんが急須を手にとった。
「呪術師だなんて、“既存の呪いしか使えない奴”と一緒にすんなや。俺は“呪いを作んだよ”。自分流に好き勝手できる呪いをなぁ」


