中指斬残、捌断ち儀



藤馬とて五十鈴さんの心意が分かったのだろう。分かった上で言わせまいと、喋る彼女の口を鷲掴んだ。


頬ごとまとめて、顔半分を隠すような手が五十鈴さんの言葉を中断させた。


「それ以上言うんじゃねえよ、ああ?てめえに、“んなこと言わせる奴がいる”ってんなら、今ここで殺すぞ」


低い地鳴りみたいな声を出すなり、藤馬は五十鈴さんを退かした。


指の圧迫が強かったのか、五十鈴さんは離されたあとでも頬をさすり、藤馬を睨み付ける。対して、藤馬はそれをどこ吹く風で僕の前に立った。


「俄然、てめえで遊ぶ気になったわ。シシッ、どんな風な“余命送らせてやっか”、考えるだけでビンビンくんなぁ。俺にそっちの気はねえけど、てめえの不幸ならかなり腹いっぱいになりそうだ」