中指斬残、捌断ち儀



「ぶふわぁっ」とかいう悲鳴も男の図体が倒れた音に上塗りされているもんだから……五十鈴さんの方が力あるんだと、妙なことを思ってしまった。


「貴様っ、人につきまとうだけでは飽きたらず、渉になんてことを……!というか、なぜ来れたっ、なぜここにいるっ、なぜ渉を知っているんだ!答えろっ、この稀代の阿呆だらがぁっ!」


鋏の背でボコスカと怒り出す五十鈴さんに、男はまてまてと手を出すが、その手さえも叩かれていた。


「いで、落ち着けって、質問ばっかでなに言いたいかわかんねえよ、おいっ。だっ、だから、まだ俺も治ったばっかで病み上がりなんだぞ、奥さまなら少しは優しくしろってんだ」

「知るかっ。第一、私をそう呼ぶなと言っている!奥さまだと?貴様みたいな奴の伴侶になるだなんて、片腹痛くて切腹したくなってくるわっ」