中指斬残、捌断ち儀



僕への処遇を決めた男が嫌な思考を浮き彫りにする口元を作った。


寒気立つその姿、男がここまで僕にこだわる理由がまったくもって分からなかった。


「なん、で……」


絞り出した声でさえ、男にとっては気のいいギャグにでも思えたか、鼻で笑われた。


「べっつにー、そう深い意味はねえよ。俺の奥さまが、妙にここに来てっから――忙しいとかで俺に構わねえくせしても、毎週欠かさず通う場所があったから来てみただけ。

“誰にも意識されない土地”だからよぅ、招(導)かれてもねえ俺が一人で来るには、本調子になんなきゃ無理だったんだが……。来てみれば、なに?ガキいんじゃん、ガキ。生意気な目したガキいたから、いじめたくなっただけだよ」