きーめた、と振っていた扇がぱちんとあいた手のひらで止まる。
「どうせ二十歳までの命なんだしぃ、今殺したら喜ぶって明白だしぃ、だったら、今はまだ生かすに限んだろう?
死にたいのに死ねないっつー、死刑前の囚人気分もなかなかに苦しそうだしな。シシッ、あー、まだまだ先は長いし、もしかしたら、“心変わり”もあっかもなぁ。死にたくないって言えるような、様変わりが。
鶏か卵か、つったら、卵産ましたすぐあとに鶏食う俺だけど、豚は肥(ふと)らせて、果報はなんちゃら、メインディッシュんだら、とか言うし、お前が“宿しているもん”はなかなかに面白そうだ。
死ぬまでじっくりと遊んでやんよ」


