「あーあ、よーやく分かった。こんなイケメンな俺になびかねえだなんて、奥さまにレズ疑惑持っていたけどよぅ」
立つこともままならない僕の前で、ぽっくり下駄がかこんと鳴る。
「ショタ趣味だなんて思わなかったわぁ。え、なに?目からウロコってーの?びっくり通り越して、びびっちまうよ、シシッ。あのナリでガキ好き――しかもこーんなちびっこがいいだなんて、そりゃあ、俺なんか見向きもしねえってなるわな。あー、ムカつくー」
笑ってんだかイラついているんだか分からない様子の男が、僕に手を伸ばした。
「喜べや、ガキ。ムカつくついでに、俺自らが“くびってやっちゃうから”よぅ」
筋ばった手に相応しい長い指が僕の首を圧迫する。不衛生な伸びた爪が血管上の皮膚に食い込み、潰れた声が口から漏れた。


