――いいや、待て。
そう冷静になり、震えを制した僕は、傷つかないことを知っていた。
僕は傷つかない――死なない体だ。
二十歳までの命とは伯母さんから聞かされていてもいまいちピンと来なかったが、傷つかないについては保証できる。
伯母さんの叩く行為がなくなったのはそのせいだし、シュウくんの件とて、僕の体が危険を寄せ付けず、“守られている”(生かされている)と分かっているのに。
「俺が言ったんなら守れよ、ガキ。ここで生きているなら、俺に逆らわない方が良いぜぇ」
男の鮫歯がきしきし笑う。
僕の思考を読み取ったように、男に対して無回答は最悪の事態しか呼ばないと最終通告をしてきた。


