……、僕もひねくれてますね、ほんと。


小さい僕にとって伯母さんの影響力は強かった話だけど、ほとんど洗脳に近いのかもしれない。


洗脳されているとも気づかない、支配者と奴隷みたいなこの関係もあり、僕は春夏秋冬の家にいることを――どんな苦痛があっても、当たり前としていた。


だから、僕は五十鈴さんの話を断ったんだ。


五十鈴さんはどこか歯切れ悪い感じでいたけど、本人が拒むのだからと何とか納得してもらった。


『いいか。私はお前の味方だからな』


そうして、僕の最後の支えはいつでも頼れと言ってくれる。


優しすぎる五十鈴さんには甘えたくなるけど、日に日に、僕がいることで五十鈴さんに何かしら迷惑をかけているんじゃないかと思えてきた。